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笑顔がRUNまん!第10回記念大会「高知龍馬マラソン2024」

笑顔がRUNまん!第10回記念大会「高知龍馬マラソン2024」

フィールドスポーツ

2024年2月18日(日)、記念すべき第10回大会となる「高知龍馬マラソン2024」が開催されました。今年は高知県内外から訪れた約8,400人のランナーが42.195kmのフルマラソンに参加。新たに設けられたペアリレーの模様とあわせてリポートします。

わざわざ高知で走ろう!高知龍馬マラソン

2024年に第10回を迎えた、県内最大の市民マラソン大会「高知龍馬マラソン」。種目は、18歳以上を対象とする42.195kmの「フルマラソン」、今大会から新設された、2人でタスキをつなぎ完走を目指す「ペアリレー」、小学1年生〜18歳未満と車いす利用者を対象にした1.4kmの「ファンラン」の3種目があり、子ども・初心者からベテランまで、多くの人が参加できる大会となっています。

高知龍馬マラソンの一番の特徴は、のどかな田畑や雄大な太平洋を眺める、景観抜群のコースです。そして沿道には、地元の子どもからおじいちゃんおばあちゃん、そして赤ちゃん連れのお母さん、さらにワンちゃんまで、応援が絶え間なく続きます。こうした県民総出の応援も、高知龍馬マラソンの名物と言えるでしょう。 また、高知特産のトマトやキュウリ、茄子ゼリーやゆずジュースなど、ランナーをもてなすエイドも多種多様!コースの特徴と前日に行われる受付の様子は、「高知龍馬マラソン2023」のレポートページでもご紹介しています。あわせてご覧ください。

コース概要

高知龍馬マラソン2024コースマップ(出典:高知龍馬マラソン2024公式ホームページ)

コースはファンランが県庁前から中央公園まで。フルマラソンは高知県庁前をスタートし、高知城下の市街地を抜けて、南国市の田園の中を走って海沿いに出て、仁淀川の河口を折り返し、ゴールの高知県立春野陸上競技場に向かいます。中盤の浦戸大橋と終盤の春野陸上競技場手前には大きな高低差があり、ここをいかに制するかがポイントです。

ペアリレーの中継地点は、桂浜から程近い高知県立坂本龍馬記念館。第2走者はシェイクハンド龍馬像と第1走者を待つ流れとなっています。

また、今年も3時間から30分おきにペースランナーが市民ランナーたちを先導。総勢26名の方々がボランティアとして参加してくださいました。

大会本番、スタート前のランナーにインタビュー

大会当日、ランナーたちの受付と手荷物預かりが行われるのは、高知県庁前と高知市城西公園です。この日も早朝から、続々と参加者が集まりました。

最初に話を伺ったのは、高知県中土佐町から参加した、よさこいのメンバーたち。

「第1回から参加している人もいるし、今年2回目という人もいます。夏はよさこい、冬はマラソンで、みんなで体力づくりをしています」。

マラソンの醍醐味って何ですか?

「それぞれ走るのは一人一人だけど、一緒に走っている感覚があるんです。先にゴールした人がゴール前で応援して迎えてくれるし、それが楽しいですよね」。

「やっぱり終わったあとのビール。ほんとに美味しいよ!」

今日もビールのご褒美に向けて頑張ってください!目標は?

「無事完走です。生きて帰ってくるのが目標です!(笑)」。

続いては、高知市の病院に勤める看護師や介護士の皆さん。病院のマラソン部として、みんなで走っているそうです。

「参加は今回で5回目くらいです。高知龍馬マラソンはおもてなしがすごいんですよね。それが楽しいです」。

お揃いのユニフォームが素敵ですね!目標は?

「やっぱり完走です。怪我せず最後まで走り切りたいです」。

次は、ユニークな仮装をした大阪から参加のランナーを発見!徳島から来た2人の仲間と共にインタビュー。それぞれラン歴6年〜10年のベテランです。

それにしても目立つ仮装ですね!

「龍馬マラソンは初めての参加です。この仮装でとくしまマラソンも走ったので、今日はいけると思います!!」。

高知龍馬マラソンは、こうしたユニークな被り物や仮装ランナーが多いのも特徴。沿道応援も相まって本当にお祭りのようになります。

仲間の方は、お遍路で浦戸大橋を歩いた経験があるそう。今回はランナーとしての快走を期待しています。

最後に、ペアリレーに参加する仲良し親子にも話を聞きました。第一走者は愛媛から参加のお父さん、第二走者が大阪から参加の娘さんです。

まずはお父さんから。

「高知にはよく遊びに来ているんですが、マラソンは初めてなんです。今年ペアリレーがあると知って、娘を誘いました。第一走者ということで、責任重大ですね。しっかり頑張って背中を見せます!」。

続いて娘さん。

「父に誘われて、年明けから練習を始めた初心者なんです。タスキをつないで、しっかり最後まで走りたいです」。

2人を見守るお母さんは「ゴールで待って、勇姿を見届けたいです。親子の絆を深めてくれたら良いですね」と穏やかに話していました。 ペアリレーは距離がハーフということで、マラソン初心者でも気軽に参加できるのが魅力。フルマラソンには自信がないという方も、家族や友人と一緒に、ペアリレーから始めてみてはいかがでしょうか。

9,000人超のランナーが快走

いよいよ大会の始まりです。最初に行われたのは「ファンラン」のセレモニー。大会ゲストのプロレスリングマスター・武藤敬司さんからパワーをもらった約300人のランナーが、フルマラソン・ペアリレーに先駆けてスタートを切りました。

続いて行われた「フルマラソン」のスタートセレモニーでは過去最多となるゲストの皆さんとともに、濵田省司高知県知事から「山、海、里、高知の魅力があふれるコースです。皆さん楽しんで駆け抜けてください」と挨拶がありました。

そして9時にフルマラソンとペアリレーがスタート。前回大会に引き続き、今年第100回箱根駅伝を総合優勝した青山学院大学陸上競技部も参加し、沿道からは「青学頑張れー!」と声援が送られました。

当日は快晴となり、スタート直後から気温がぐんぐん上昇。最高気温が20度を超える、2月とは思えない暑さに。ランナーにとっては少し厳しい天候との戦いも続きました。そんなランナーたちを励ましたのが、沿道の応援や給水所のボランティアさんです。

「暑いけんど頑張れー」「ファイトー!カッコいいねぇ!」と、大声援。

なかには個人で冷却スプレーやチョコレートを用意し、「わざわざ高知へありがとう」と描いた手作りのうちわで励ます方も。「お祭り気分で楽しんでいます!はるばる高知に来てくださって、楽しませてもらっているお礼です!」と、応援を楽しんでいる様子が伺えました。

また今回初めて給水ボランティアに参加した女子大生は、「ボランティアをしたことがなくて、何かしたいなと思っていたので応募しました。先生も走ると聞いているので、楽しみです。ランナーの皆さんに声がけしていきたいです」と話してくれました。

たくさんの給水所や救護所で、縁の下のスタッフたちが大会を支えている高知龍馬マラソン。その声援がランナーたちにも届いたのでしょう、気温が上昇するなか、先頭集団は順調なペースでレースを引っ張ります。また青山学院大学の選手たちも圧巻の走りを見せ、観客を沸かせました。

取材班は、ペアリレーの中継地点でもランナーにインタビュー。親子で参加したという第一走者の男性は「緊張したけど、すごく楽しく走れました。母にタスキをつないだので、最後まで頑張ってほしいです」と素敵な笑顔で話してくれました。

走り終えたランナー仲間の2人は「楽しく走れました。来年はフルマラソンに挑戦したいです」と、すでに次の目標も披露。そして京都から参加した女性も「暑かったけど、皆さんが応援してくれたので、気持ちよく走れました。来年も来たいです!」とすがすがしい表情を見せてくれました。
また、準備中の第二走者は「つないだタスキを最後までゴールに持っていきたいと思います!」「楽しく完走できるように頑張ります」「楽しんできます!」と意気込みを聞かせてくれました。

祝、完走!土佐路を駆け抜けたランナーたち

2024大会は、フルマラソンに8,395人、ペアリレーに267組(524名)、ファンランに307人が出走しました。フルマラソンでは出走者の9割を超える7,760人が完走。暑さのなか、素晴らしい走りを見せてくれました。

男子の部で優勝を飾ったのは、青山学院大学の塩出 翔太選手です。実は途中までレースを先導していたのは、熟練ランナーの行場 竹彦選手と山崎 竹丸選手。しかし残り7キロとなった終盤に塩出選手が加速。41キロ地点で逆転し、2時間19分20秒でゴールを切りました。

「頑張れたのは高知県民の皆さんのおかげです。当初の目標は、30キロまではペース走で、残りはフリーで走ること。実際走ってみたら思ったより余力があり、最後加速することができました。皆さんの応援が背中を押してくれました」。

惜しくも23秒差の2位となったのは、ランニング雑誌「ランナーズ」の編集長で100キロレースで世界2位の実績も持つベテラン、行場 竹彦選手です。

「龍馬マラソンは初参加でしたが、青学の選手と一緒に走っていると沿道から“走ってくれてありがとう!”、”おかえり!”と声がかかり、なんだか自分までうれしかったです」。

また3位となったのは、地元高知の山崎 竹丸選手。(写真:右端)

「青学の選手が素晴らしい走りを見せてくれましたね。応援も華やかで、高知龍馬マラソン完全復活!という感じがしました」。

コロナ禍を経て2023年に復活した高知龍馬マラソン。その盛り上がりを、選手の方々も肌で感じたようでした。

第10回を記念して作られた「なるこ」型の完走メダルが、胸踊るランナーの気持ちを表現しているようです。

女子の優勝は、香港から参加したゲストランナー、リアン・セゾ選手。2時間53分04秒の好記録をマークしました。

「子どもからお年寄りまで、たくさんの方々が応援してくれてうれしかったです。そのおかげで楽しむことができました。1位になれて良かったです。また高知に帰ってきて、記録を更新したいです」。

続いて、市民ランナーの声もお届けします。

まずは3人揃って入賞を果たした、東京から参加のランナー仲間。

「アップダウンがキツかったですね。でも、来てくれてありがとうという沿道の応援がすごかったです!これからビールを飲んで祝杯をあげたいです!」。

こちらは東京から参加した男性。

「会社のみんなが参加していて、昨年は応援しながら“いいなぁ”と思っていたんです。それで今年、自分も初めて走ることにしました。走ってみると海もよく見えて、めちゃくちゃ気持ち良かったです!マラソンはまだ始めたばかりなんですが、練習しているうちに楽しくなってきて、趣味になりました。一年後もまた参加するつもりです!」。

高知県芸西村から参加した男性は、なんと10回の大会全てを制覇!これまでの完走証を印刷した衣装を着て、今年も見事、完走を果たしました。

「1回目は、かつて勤めていた会社の先輩に誘われて、全くマラソンなんてしたことなかったのに参加したんです。今は就農しているんですが、この大会を通してその先輩とつながっていて会えるんですよ。だから高知龍馬マラソンへの参加はやめられないですね(笑)」。

会社を辞めたあとも、ご本人と先輩をつなげてくれているという高知龍馬マラソン。ぜひ来年も完走して、勲章を増やしてください!

野球のユニフォーム姿で走った女性たちは、地元高知の女子硬式野球クラブチーム、10 Carat Express(テン カラット エクスプレス)の選手たちです。

「走るのは苦手だったけど、ユニフォームで走ったら皆さんが応援してくれました」。

「ゴールした時、達成感を感じました!」。

10 Carat Expressの活躍については、スポる!高知で取材した記事もご覧ください。

そのほかにも、「自己記録更新できました!」「すごく良いコースでした」「沿道の応援からいっぱい元気をもらいました」「応援が途切れることなくて、すごかったです」と、参加した方々はゴール後にとびきりの笑顔を見せてくれました。

最後に、ペアリレーを走ったゲストランナーの2人からメッセージです。

まずは高知県土佐町出身の俳優で、学生時代は箱根駅伝でも活躍した和田 正人さん。

「久しぶりに高知の街を走り、すごく懐かしく感じました。高知龍馬マラソンは、沿道の応援の熱量がすごく高いですね。途切れることなく応援が続く地方の大会って、なかなかないと思います。高知県出身者として、誇らしかったです。今日は暑かったけど、楽しく走れました」。

走る楽しさをぜひ教えてください!

「走るって心の潤滑油みたいなものだと僕は思うんです。走ることでメンタルを良いコンディションに導ける。速く走る必要はないんです。続けることで健康になれるし、ご飯も美味しくなる。ランニングは日常を豊かにしてくれると思います。ぜひ皆さんも走ってみてください」。

続いて、大会前にランニングクリニックも開催してくださったタレントでモデルの西谷 綾子さん。

「めちゃくちゃ楽しかったです!沿道の応援が途切れることなく続いて、“ありがとう!”とか、“また来てね!”とか、たくさん声をかけていただきました。本当に高知の方々は温かいなと感じました。そして景色が本当に美しかったです」。

スポる!高知をご覧になっている方々にメッセージをお願いします。

「高知龍馬マラソンはコースから見える景色が綺麗だし、エイドも充実しています。それに高知はゴールしたあとも、カツオのたたきとかひろめ市場とか、お楽しみがたくさんある場所ですよね!私も観光でまた来たいなと思っています。皆さんもぜひ高知に来て、大会も、そして食や観光も楽しんでください!」。

ランナーの皆さん、お疲れ様でした。来年の高知龍馬マラソンは2025年2月16日の開催を予定しています。エントリーは今年の夏から開始予定。詳細が決まり次第、こちらでも告知いたします。たくさんの方々のエントリーをお待ちしています。