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JR予土線のサイクルトレインで、列車に乗ってサイクリング旅へ!

JR予土線のサイクルトレインで、列車に乗ってサイクリング旅へ!

フィールドスポーツ

高知県西部の四万十町と愛媛県宇和島市を結ぶJR予土線では、列車に自転車をそのまま持ち込める「サイクルトレイン」を実施しています。沿線には豊かな自然やおいしいグルメがいっぱい!途中下車して爽快なサイクリングを楽しめば、清流・四万十川の恵みにきっと心も体も癒やされるはずです。

はじめに

JR予土線は、高知県と愛媛県を結ぶローカル鉄道です。列車は、高知県四万十町の「窪川駅」と、愛媛県宇和島市の「宇和島駅」の間で運行されており、その中でも高知県内の区間にあたる「窪川駅」から「西ヶ方駅」は、ほぼ清流・四万十川に沿うように走行しています。車窓には風光明媚な景色が広がり、沿線には観光名所が点在。

そこで今回は、自転車をそのまま列車内に持ち込めるJR予土線の「サイクルトレイン」をご紹介。目的地付近の駅まで自転車を乗せ、下車した先でサイクリングで観光する「列車&自転車の旅」を楽しんでください。

JR予土線サイクルトレインとは

JR予土線サイクルトレインは、自転車を解体することなく、そのまま一般列車内に持ち込むことができるサービスです。利用できるのは、土日祝日の全列車。運賃は乗車券のみで、自転車持ち込み料金は必要ありません。また予約も不要。

乗車券を購入したら、自分でホームまで自転車を移動し、車内に積み込みましょう。駅によっては階段があるので、事前に利用駅の状況を調べておくのがおすすめです。

駅のホームや車内では、自転車に乗ることは禁止されています。また車内は揺れることもあるので、自転車が倒れたり滑走したりしないよう、自分で支えておきましょう。なお、自転車の持ち込み台数は1列車5台まで(1人1台先着順)と定められています。

列車の中では、車窓に広がる絶景が楽しめます。周囲の緑の山々、広がる青空、悠々と流れる四万十川に沈下橋がかかる景観は、まるで絵画のよう。とりわけ「土佐大正駅」から「江川崎駅」の間は、くねくねと蛇行する四万十川を貫くように列車が走るので、トンネルや鉄橋を超えるたびに四万十川が右に左に見え、予土線ならではの景色を満喫できます。

また、どこか懐かしい無人駅や、西日本一暑いまちに位置する「江川崎駅」、山小屋風の「土佐大正駅」など、駅ごとの個性も魅力的。下車したあとは、次のコーナーで紹介するスポットへ、四万十の風を感じながら爽快に自転車を走らせてください!

なおJR予土線サイクルトレインは、イベント等により混雑が予想される場合や、列車の運行に支障があるときは、サイクルトレインを中止する場合があります。また、車内の混み具合によっては、利用可能台数未満であって自転車の持ち込みをお断りする場合があります。もまたJR予土線には「しまんトロッコ」という列車がありますが、こちらのトロッコ列車には自転車をそのまま持ち込むことはできません。トロッコ車両に乗車の場合は、自転車を解体して専用の袋(輪行袋)に収納してください。

おすすめコース1)東から西へ「窪川駅~江川崎駅」編

最初にご案内するのは、予土線の一番東にある「窪川駅」から西へ向かい、「江川崎駅」で四万十川の絶景を眺め、帰ってくるコースです。途中、摩訶不思議なかっぱの世界も楽しんでくださいね。

最初の下車駅は「打井川駅」です。ここには、フィギュアメーカー「海洋堂」による、ユニークなかっぱニュージアム「海洋堂かっぱ館」があります。館内には、「四万十川カッパ造形大賞」に応募された約600点のフィギュアが展示されています。豊かな自然の中、たくさんのかっぱに囲まれて不思議なひとときを過ごしてみてはいかがでしょう。

海洋堂かっぱ館

住所/高知県高岡郡四万十町打井川658
電話番号/0880-29-3678
営業時間/10:00~18:00、火曜休み

不思議なかっぱ伝説を楽しんだ後は、再び「打井川駅」へ。次に向かうのは「江川崎駅」です。こちらのエリアのおすすめは、ポスターやテレビにもたびたび登場する人気のフォトスポット「岩間沈下橋」。国道441号線を南下していくと右手に見えてくるのが岩間沈下橋。フォトジェニックで雄大な四万十川の風景を写真におさめてはいかがでしょう。

四万十川を満喫したら「江川崎駅」から再び列車に乗り、「窪川駅」まで。旅の最後のお楽しみは、甘いスイーツ。築120年の古民家をリノベーションしたお茶カフェ「古民家カフェ半平」では、季節の和菓子やぜんざい、パフェなどを提供しています。抹茶やコーヒーと共に、ほっと一息。

古民家カフェ半平

住所/高知県高岡郡四万十町茂串町2-3
電話番号/0880-22-2101
営業時間/9:00~17:00(※ラストオーダー16:00)、木曜休み

おすすめコース2)西から東へ「江川崎駅~十川駅」編

続いては、愛媛県方面から予土線に乗車する方におすすめのプランをご案内。県境に近い「江川崎駅」と「十川駅」には充実した道の駅があり、おいしいおみやげがたくさん見つかります。大きめのリュックで出かけてくださいね。

最初に下車するのは「江川崎駅」です。まず立ち寄りたいのが「道の駅よって西土佐」。地元の新鮮野菜や手作りの加工品、お弁当などが販売されているほか、お昼ご飯が食べられる「西土佐食堂」、四万十川名産の天然鮎を塩焼きにして提供する「鮎市場」、ハンドメードのケーキ屋さん「ストローベイル」も人気です。

道の駅よって西土佐

住所/高知県四万十市西土佐江川崎2410-3
電話番号/0880-52-1398

「道の駅よって西土佐」を出発した後は、のんびりとエリアを南下しましょう。西土佐大橋を超えてすぐのところには、「四万十・川の駅カヌー館」があります。カヌー、ファミリーラフティングなどの体験を行っているので、時間に余裕があれぜひチャレンジを。また敷地内にはキャンプ場やログハウスなどがあり、宿泊も可能です。

四万十・川の駅カヌー館

住所/高知県四万十市西土佐用井1111-11
電話番号/0880-52-2121

再び「江川崎駅」に戻り、次は列車で「十川駅」に行きましょう。こちらにあるのが「道の駅四万十とおわ」。特産品のお茶や栗のお菓子、新鮮な野菜など、十和のおいしいものが集まっています。併設する「とおわ食堂」は、季節の郷土料理がいただける人気店。すぐ横には四万十川の上を爽快に滑走する「四万十川ジップライン」もあります。

道の駅とおわ

住所/高知県高岡郡四万十町十和川口62-9
電話番号/0880-28-5421

「道の駅とおわ」でおみやげをゲットしたら、「十川駅」に戻り愛媛方面への列車に乗り帰路へ。
アクティビティもおいしいおみやげ探しも楽しめるプラン、心も体もお腹いっぱいになりそうです。

そのほかのおすすめスポット&レンタサイクル

沿線には、ほかにもおすすめしたいスポットがたくさんあります。
余裕があれば、ぜひ立ち寄ってみてください。

道の駅四万十大正

下車駅は「土佐大正駅」。国内で最も歴史の古い道の駅の一つで、食事処では、鮎やうなぎ、山菜など地元食材を使ったメニューを提供しています。道の駅の向かいにあるのは、石の風車で知られる轟公園。ツツジの名所でもあり、一休みするのにぴったりです。

道の駅四万十大正

住所/高知県高岡郡四万十町大正16-2
電話番号/0880-27-0088

三島沈下橋

下車駅は「土佐昭和駅」。中洲を挟んで国道381号線側に「第一三島橋」、轟集落側に「第二三島橋」があります。四万十川には本流・支流含め48の沈下橋がありますが、2つの沈下橋がかかるのはここだけ。昭和42年に橋が造られるまでは、渡し船が運航していました。

三島沈下橋

住所/高知県高岡郡四万十町昭和
電話番号/0880-29-6004(四万十町観光協会)

いわき食堂

下車駅は「江川崎駅」。四万十の幸が味わえる、地元の人気大衆食堂です。四万十川を見下ろすロケーションも最高なので、ボリューム満点の料理を堪能してください。なお、川えびやうなぎ、ゴリといった川料理は天然物なので、仕入れ状況によっては注文できないこともあります。

いわき食堂

住所/四万十市西土佐津野川647-5
電話番号/0880-52-1172
営業時間/8:00~20:00(※ラストオーダー19:00)、第1・3日曜休み

沿線には自転車をレンタルできるスポットもあるので、ご自身の自転車をお持ちでない方は、レンタサイクルで予土線サイクルトレインを楽しむのもいいでしょう。

窪川駅

四万十町観光協会

近場のサイクリングにおすすめの車輪が小さいカゴ付き自転車と、長時間走行におすすめのスポーツタイプがレンタル可能。利用料は共に4時間まで620円、以降1時間ごとに100円追加です。

四万十町観光協会

住所/高知県高岡郡四万十町琴平町1-1
電話番号/0880-29-6004
営業時間/8:30~17:00

江川崎駅

江川崎駅/道の駅よって西土佐/四万十・川の駅カヌー館など

乗り捨て可能なレンタサイクル「四万十川りんりんサイクル」を実施。江川崎駅、よって西土佐、カヌー館、四万十楽舎、かわらっこ、新ロイヤルホテル四万十、四万十市観光協会の7ヵ所のターミナルで自転車を借りたり返したりできるサービスです。料金は1日(8:30~17:00)1500円、24時間2000円。カヌー館(0880-52-2121)で事前に申し込みを。

川の駅カヌー館

住所/高知県四万十市西土佐用井1111-11
電話番号/0880-52-2121

土佐くろしお鉄道の「とさくろサイクリング」

最後にご紹介するのは、土佐くろしお鉄道中村・宿毛線の「とさくろサイクリング」です。土佐くろしお鉄道中村・宿毛線は、「四万十くろしおライン」の愛称で親しまれるローカル線。JR予土線でもご紹介した「窪川駅」と、高知県西部の「宿毛駅」を結び、車窓には、四万十川や太平洋の雄大な眺めが広がります。

「とさくろサイクリング」は、全普通列車に自転車を積み込めるサービス。前日17時までに中村駅に予約しておけば、1台につき100円で積み込みが可能です。全駅で乗り降りできるので、青く輝く太平洋や四万十川を眺めるサイクリングが楽しめます。なお積み込みできる自転車は、ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイク、シクロクロス、ピストバイク、ミニベロ、折りたたみ自転車、但し全長1,900mm、ハンドル幅600mm以内に限ります。車内では、列車内のサイクルゾーンに収まるように備え付けの結束バンド等で自転車をしっかり固定してください。

とさくろサイクリングの自転車持ち込みは、1列車につき5台まで。ただし、輪行袋に収納すれば制限はありません(無料)。イベントや団体等の乗車により混雑が予想される場合などは、中止することもあります。またJR予土線サイクルトレイン同様、駅舎やホームでは自転車を手で押し、自身の責任で移動してください。

中村駅

住所/高知県四万十市駅前町7
電話番号/0880-35-4961

今回は、高知県西部の列車&サイクリング旅をご案内しました。駅舎・ホーム・車内での自転車の取り扱いと、走行中の安全には十分に気をつけて。のどかな風景とすがすがしい四万十の風、そして絶品グルメと地元の温かい人々が、全国からのお客様をお待ちしています。