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太平洋の海の素晴らしさを実感! 第2回室戸市長杯のどぐろジギング祭

太平洋の海の素晴らしさを実感! 第2回室戸市長杯のどぐろジギング祭

マリンスポーツ

2022年12月、前年に続き2回目となる「室戸市長杯 のどぐろジギング祭」が開催されました。今回エントリーしたのは総勢52名の釣り人たち。天候に恵まれたこの日、素晴らしい釣果が出た様子をリポートします。

室戸市長杯 のどぐろジギング祭とは?

室戸市長杯のどぐろジギング祭は、高知県室戸市佐喜浜漁港で行われる釣り大会です。のどぐろとは、高級深海魚・アカムツのこと。

2021年に室戸の海の魅力を全国の釣り人に知ってもらおうと始まった全国的にも珍しいのどぐろ釣り大会で、第2回となる今大会は北は青森県から南は宮崎県まで全国から52名の方が参加されました。

競技時間内にジギングで釣り上げたのどぐろ3匹までの総重量を競い、順位を決定するという、競技性をあわせ持つ釣り大会です。 

ちなみにジギングとは、メタルジグという金属で作られた疑似餌に針を付けた仕掛けで魚を狙う釣り方です。さまざまな魚を狙うことができるとても奥が深い釣りとして、近年人気になっています。 

室戸市は高知県の東端に位置する、海と山に囲まれた自然豊かな地。「室戸ユネスコジオ パーク」として、室戸市全域が四国で唯一「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されており、 地球の息吹を感じさせてくれるダイナミックな光景が広がっています。 

室戸岬周辺では海底が隆起してできた奇岩が見られ、海の中の複雑な海底地形も室 戸を特徴付けるものになっています。東海岸から2~3kmほどの沖には、切り立ったように急に深くなる断層崖があり、その水深は1000mほど。沿岸近くでも水深250~300mほどになるため、このあたりは、のどぐろやキンメダイといった深海魚の釣りに適したエリアになっています。 

海底の断層崖には、深層から海流が当たって昇ってきます。これが、室戸の海の恵として知られる栄養豊富な海洋深層水。複雑な地形に加え、こうした海洋深層水、さらに沿岸を流れる黒潮などさまざまな影響を受け、室戸の海は多種多様な魚の宝庫となっているのです。 

今回ご紹介する沖での釣りをはじめ、磯釣りを楽しむ人も多い室戸。さまざまな魚に出会えるこの地で行われる祭は、一体どんなものなのでしょうか?

のどぐろジギング祭の様子

2022年12月10日。早朝に受付がスタートし、続々と参加者が集まってきます。エントリーした方には参加賞のメタルジ グが配られていました。開会式が終わると、参加者はそれぞれ船に乗り込み、大会開始にむけて準備します。

大会運営船が黄色いフラッグを振ると、各船が狙ったポイントに向けて一斉にスタートします。

我々の取材船は10分ほどで、水深250mほどの漁場に到着しました。 

参加者は我先にとメタルジグを投入します。メタルジグが海底に着底したら竿をゆっくり大きく振り上げて水中にあるメタルジグを動かしてのどぐろを誘います。最初に釣り上げたのは、高知県のおとなり徳島県から参加した女性。

クロムツという魚で、残念ながら狙っているのどぐろではありませんでしたが、食べても美味しい、のどぐろと並ぶ高級魚です。

取材船で最初にのどぐろを釣り上げたのは、東京から参加の湯沢さん。

湯沢さんはなんとファイヤーボールというレゲエグループでメジャーデビューしたアーティスト。ジギングの愛好家とのことで、わざわざ室戸まで来られたそうです。

湯沢さんに続くように、他の参加者も順調にのどぐろを釣り上げ、時には3人が同時に釣り上げたりして船上は盛り上がります。1人で複数ののどぐろを釣り上げる人もいて、室戸の海の豊かさを改めて感じる瞬間でした。

終始好天で風はほとんどなく、参加者たちは満足のいく釣りができた様子で船上に笑顔が溢れました。

14時半に帰港し、釣り上げたのどぐろ3匹を袋に入れて検量スタッフに手渡します。 検量後は、佐喜浜漁港内の清掃活動です。

室戸市長杯のどぐろジギング祭はSDGsに配慮しており、競技後は漁港内の清掃活動を行ったり、海に戻せない魚を回収し寄付したりと、地球環境・地元への貢献もコンセプトの一つに掲げている大会です。

近年問題になっている海洋プラスチック問題の対策として、また地元の方々へのお礼も込めて、参加者たちは活動に取り組んでいました。 

清掃活動だけでなく、海に戻せない魚の回収も行われました。回収された魚は佐喜浜の保育園など、地域の皆様にご提供。資源の有効活用にもつながりました。

清掃活動のあとはいよいよ、抽選会に続き表彰式です。抽選会では釣具の大手メーカーや室戸地域の漁業組合などによる協賛品が、参加時のエントリーナンバーによるくじ引きによって32名の当選者にプレゼントされました。釣りの必需品であるクーラーボックスや食べて美味しい生の伊勢エビなどの豪華賞品も含まれているとあって、参加者たちは釣りの疲れも忘れて大盛りあがりの抽選会となりました。

続く表彰式では、多魚種部門、船長賞の発表の後、5位から1位までが発表されました。4位から1位までの差が僅か50gという混戦のなか、高知市から参加の横田さんが見事優勝を勝ち取りました。

 最後は植田壯一郎室戸市長による挨拶で、大会は幕を閉じます。

室戸市長コメント

「本日は北は青森から南は宮崎まで、遠方からも多くの方に大会にご参加いただき、盛大に 開催することができました。皆様ありがとうございました。 また釣果も素晴らしかったようで、おめでとうございます。室戸市はユネスコジオパークに認定された貴重な地形を有しています。国道からは、その珍しい大地や山、海が眺められます。天気によって山や海の色、輝きは全然違って見えます。今日皆様が楽しまれたのどぐろも、日本で一番沿岸から近くに深海がある、室戸ならではの魚です。ぜひ今後も第3回、4回とこの大会を続け、もっと大きな、もっとメジャーな大会にしていきたいと思います。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。 」

最後に

2回目の開催となった、のどぐろジギング祭の模様をお伝えしました。高知県内だけでなく、日本各地から釣り人が訪れた今大会。室戸市役所をはじめ、各組合や漁船の皆様の協力もあり、賑やかな1日となりました。大会は今後も行われる予定とのこと。

釣り好きの皆さん、ぜひご参加ください。

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