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遊ぶ、感じる、アートする。どこまでも続く砂浜と海「入野の浜」

遊ぶ、感じる、アートする。どこまでも続く砂浜と海「入野の浜」

マリンスポーツ

高知駅から車で1時間45分。カツオの一本釣り漁や、海のミネラルたっぷりの天日塩作りで知られる幡多郡・黒潮町の人気スポット「入野の浜」。幅約200m、長さ約4kmのサラサラの白砂浜には、背後に樹齢300年以上ともいわれる松林、眼前には「日本の渚百選」にも選ばれた透明度の高い遠浅の海が広がります。

サーフィンやキャンプが楽しめるほか、高知県ではめずらしく遊泳可能な浜辺です。また、砂浜全体を美術館に見立てたアート展も開催されています。
沖にはニタリクジラやハンドウイルカが生息し、春から秋にはホエールウォッチングも行われています。手つかずの壮大な自然に癒されながら、様々な楽しみ方ができる入野の浜の魅力を、お伝えします!

全国屈指のサーフスポット

県内全域で、全国からサーファーが集まるサーフスポットを有する高知県。中でも最大級の人気を誇るのが、この入野の浜(入野海岸)です。広いビーチには、たくさんのブレイクポイントが点在し、初級~上級者までレベルに合わせて波を選ぶことができるのも人気の理由。水温もやや高めで、比較的長いシーズン楽しめます。

周辺には、ボード&ウェットスーツのレンタルや、サーフィンレッスンを行っているショップもいくつかあり、初級者が挑戦しやすい環境も整っています。

ビーチの正面には50台以上の無料駐車場や、コイン式の水シャワー(5分/100円)、トイレも完備されています。

ここは高知のウユニ塩湖!?世界的に有名な絶景に例えられ話題に

南米・ボリビア、アンデス山脈に広がる世界最大の塩原「ウユニ塩湖」。塩湖全体の高低差が50㎝以内と平らに近いため、降った雨が流れず湖一面に溜まり、鏡のように空を映し出す様子が 神秘的といわれる絶景スポットです。最近、この入野の浜でも、そんなウユニ塩湖と同じような景色が見られると話題に。「高知のウユニ塩湖」と呼ばれて人気が急上昇中です。とっておきの一枚を写真におさめようと、県内外からたくさんの方が訪れています。

海面に映る幻想的な世界、リフレクション現象を写真に

日本語で「反射」を意味するリフレクション。水面や鏡面に景色や人物が反射して上下逆さに写ることを指し、ウユニ塩湖の絶景もこの現象から生まれたもの。入野の浜でも、満潮から干潮に向かう過程で、浜辺に取り残された海水がうっすらと水を張り、そこに空や雲、人を鏡のように反射する現象が起こることで、何ともフォトジェニックな風景を作り出します。

遠浅の海岸と粒の細かい砂浜が延々と続く入野の浜は、干潮時にゆっくりと潮が引き、潮だまりができやすいという地形的特徴が揃っているのです。機会があればぜひ、このリフレクション現象を利用して、ビーチならではのスケールの大きな写真を撮影してみてください。

スマホでOK!条件が揃えば誰でもフォトジェニックな一枚が撮れるコツ

①風のない干潮時が絶対条件

干潮の際、砂浜に海水がうっすらと残り、鏡のように膜を張った状態の時を狙います。水面が揺らぐときれいに反射しないので、風のない日を選んで。干潮の時間は1日2回、日によって違うため風速予報と一緒に事前にチェック。干潮の少し前から現地で待機して おくと安心です。

②カメラは水面ギリギリに構えて

水平線がまっすぐになるように意識しながら、水面ギリギリのローアングルで撮影すると、 写したいもののシルエットが出やすくなります。

③人物撮影は、立ち位置と動きが肝心

写る人の全身をとらえるには、潮だまりの海側ギリギリに立つのがポイント。大きく動きを つけるとダイナミックな写真が撮影できます。連写で失敗を防ぎましょう。

④撮りたい写真のイメージに合わせた天候や時間帯で

雲が出ている晴れた日、早朝、日の入り前後の時間帯、また季節によっても写る景色や色合いが違ってきます。①の条件と合わせて、いろいろなシチュエーションで挑戦して みましょう。

そこにあるありのままの風景が作品「砂浜美術館」

一般的に美術館といえば、室内にアート作品が展示された立派な建物を思い浮かべると思いますが、黒潮町にある美術館は一味違います。建物ではなく、入野の美しい砂浜そのものを「美術館」に見立て、沖を泳ぐクジラ、潮風を受ける松原、浜辺に辿り着く漂流物、ひいては地域に暮らす人々が生み出す特産物まで、町にある全てのものを「作品」とする、 それが「砂浜美術館」です。旧大方町(現黒潮町)役場の方々と、地域デザインの第一人者でもあるデザイナー・梅原真さんが発起人となり、1989年に創設されました。

前述したように、普段は来館者自身が想像力を働かせ、ありのままの自然や有機物を作品として楽しんでもらうことがコンセプトですが、年に数回、砂浜を会場に展覧会も開かれます。

中でも最も多くの人でにぎわうのが、毎年ゴールデンウィークに開催される「Tシャツアート展」。全国から公募で集まる1,000以上の絵画や写真などのアートを、キャンバスに見立てたTシャツにプリント。浜辺に杭を打ち、ロープを張り、洗濯物を干すように展示されます。

一枚一枚の作品はもちろん、潮風に吹かれ、ひらひらと一斉に舞うTシャツの姿はそれだけでアートです。会期中は、大人も子供も楽しめる様々な体験プログラムもあり。詳細は、開催が近づく頃、砂浜美術館のホームページで公開されます。

砂浜美術館では他にも、11月、ラッキョウの花が咲き始める頃に開かれる「潮風のキルト展」や、冬には、入野の浜から約3km、道の駅ビオスおおがた情報館にて、入野海岸に世界中から流れ着いた漂流物を展示する「漂流物展」も開催。季節ごとに異なる常設作品(ありのままの自然と有機物、町の日常)とあわせて、堪能してみてください。

施設情報

砂浜美術館(入野の浜 or 入野海岸)

住所/高知県幡多郡黒潮町入野
駐車場/あり