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学生長距離会のトップランナー、「青山学院大学」が高知龍馬マラソンに初参加!

学生長距離会のトップランナー、「青山学院大学」が高知龍馬マラソンに初参加!

フィールドスポーツ

大学駅伝の強豪校として知られ、箱根駅伝では6度の総合優勝を誇る「青山学院大学陸上競技部」。2022年から高知市で合宿を行っており、2023年春も、新1年生を含む50人余りの皆さんが高知を訪れました。今回は合宿期間中、3年ぶりに開催された「高知龍馬マラソン2023」にも初参加。
本記事では、選手の皆さんへのインタビュー、龍馬マラソン前日に行われた青山学院大学の皆さんによるランニングセミナーや龍馬マラソン当日の様子まで盛りだくさんでお届けします。

選手の皆さんに聞いた、走る楽しみ、高知合宿の魅力

2022年から始まった青山学院大学陸上競技部・長距離ブロックの高知合宿。2回目となる2023年は2月12日に空路、高知入りしました。そこで今回、高知合宿に参加した4人の選手に、走る楽しさや高知の印象、今後の豊富などを伺いました。

お話を伺った選手たち

左から
田中 悠登さん(新3年生・福井県出身)
太田 蒼生さん(新3年生・福岡県出身)
志貴 勇斗さん(新4年生・山形県出身)※主将
佐藤 一世さん(新4年生・千葉県出身)

>子どもの頃はどんなスポーツをしていましたか。また、陸上を続けている理由、魅力とは何でしょう

志貴さん:小さい頃は特に得意なスポーツはなく、小学6年生くらいの時、陸上経験者の父に「やってみないか」と誘われたのが、始めたきっかけです。陸上の楽しさは、自分との戦いであり、結果がはっきり目に見えることだと思います。前回の自分よりどれだけ速くなれたか。頑張った分結果がついて来た時は、達成感があります。

佐藤さん:年長から中学までサッカーをしていました。走りが得意だったことから、中学の陸上部の顧問に誘われてこの世界へ。そこで初めて駅伝を経験し、優勝でき、駅伝の魅力を知りました。優勝したその時の喜びは、今も記憶に残っています。襷を繋いでみんなで感じる喜びは、個人で勝った時の何倍も大きいと知りました。

田中さん:我が家はみんなランニングが好きで、小さい頃から身近に“走ること”がありました。いろいろなスポーツを経験しましたが、結局陸上が一番自分に向いていると思い、高校から本格的に始めました。実は子どもの頃は喘息持ちだったんです。でも家族の応援があったからこそ、青学で走れるまでに成長できました。今まで支えてくれた家族に「ありがとう」とは照れくさくて言えません。でも走りで結果を出して両親に喜んでもらえたらと思い、青学で頑張っています。

太田さん:子どもの頃はサッカーをしていましたが、個人の力で勝負できるスポーツをやりたいと思い、中学から陸上を始めました。集団スポーツだと、どうしても自分の力の及ばないところが出てしまう。でも個人競技は、自分でゲームを支配できます。どれだけ自分が頑張ったかで結果が決まる、そこが陸上の魅力だと思います。

>2回目の高知合宿ですが、高知にはどんな印象を持っていますか。

志貴さん:高知は気候が温暖で走りやすく、環境に恵まれ良い練習を積むことができています。シーズンの基盤を作り上げる合宿になっていますね。また高知は、食べ物がおいしい。食事はパフォーマンスに直結するので、スポーツ選手にとって重要です。高知の食べ物で気に入っているのは、土佐文旦です。

田中さん:高知合宿では市民の方が応援してくださるので、こちらが元気をもらえます。景色を見ながら走れて楽しい。沿道では「頑張ってね」と声をかけていただき、地方に来てスポーツをする良さを実感しています。食べ物では、カツオの塩たたきが好きですね。昨年初めて食べて、とてもおいしくて感動しました!

>青学の主力選手として活躍されていますが、陸上をするうえで心がけていることはありますか。

佐藤さん:オンオフのメリハリを大事にしています。オンはしっかり練習し自分を追い込み、オフはリラックスして切り替える。個人としてもそうですが、青学陸上競技部全体も、練習はストイック、でも普段は明るいという、メリハリのあるチームだと思います。

太田さん:自分は「自由にやる」がモットーですね。ストレスが溜まるとミスも多くなってしまう。競技で力を発揮するためには、ストレスのない生活が大事かなと思います。

>これから陸上を始めようと思っている人や、高知龍馬マラソンのような大会にエントリーする市民ランナーに、メッセージをお願いします。

佐藤さん:走ることイコール「きつい」というイメージを持つ人がいるかもしれません。でも、走ると気持ちが良いです。初心者の方は無理のないペースで走ってみてください。短い距離でいいので、ぜひ体を動かしてほしい。始めると生活が変わると思います。

田中さん:最初はゆっくりなペースで良いので、続けてみてください。30分走れば、走る気持ち良さを感じられると思います。ぜひたくさんの人に陸上をやってほしいと思います。

志貴さん:陸上の一番の醍醐味は、やはり達成感です。毎日続けると、自分の成長を感じられる。一歩一歩ペースを上げていったり距離を伸ばしていったりして、続けてみてください。自分の成長がモチベーションにもなると思います。

太田さん:走ることに慣れてきたら、大会にエントリーするのはとても良いことだと思います。大会への挑戦は、イコール、目標を立てることです。目標を立てて向かっていくことで、人生の楽しさ、ユーモアは生まれます。目標達成に向かって日々続けることで、人生が豊かになると思います。

>最後に、今後の目標を教えてください。

志貴さん:昨シーズンは結果が出せずに落ち込んだ時期があり、「弱い自分を変えたい」と、キャプテンに立候補しました。今シーズンは練習においても寮生活においても見本となるよう行動し、キャプテンとしての仕事を全うし、チームを箱根駅伝優勝に導きたいです。また自分自身成長するためにも、新しいことにチャレンジしていきたいですね。

佐藤さん:昨シーズンは箱根駅伝で負けて本当に悔しかったので、今シーズンはリベンジを果たしたいと思っています。箱根駅伝を含め、大学三大駅伝での優勝を目指しています。将来の夢はまだ明確ではありませんが、社会人になっても陸上を続けていきたいと思っています。トップ選手になれるよう、頑張っていきたいです。

太田さん:将来の目標は、オリンピックのメダリストです。目標達成のためには陸上だけを頑張ればいい訳ではなく、さまざまな知識も必要です。今は政治経済や金融マネジメント、リーダーシップについても勉強しています。時間を無駄にせずこうした知識を培っていき、目標に向かい、自分のやり方で進んでいきたいです。

田中さん:自分は大学で競技人生を全うしようと思っています。残り2年を切っているので、妥協せずしっかりやり切りたいですね。卒業後はまだ未定ですが、ゆくゆくは競技を伝える立場になりたいです。経験を生かし、仲間たち・後輩たちが走る姿を伝えられたらと思っています。

>皆さん、目標に向かって頑張ってください。お忙しい合宿中に貴重な話を聞かせていただき、ありがとうございました。

選手自ら「青トレ」を伝授!ランニングセミナー

続いては、2月18日、高知龍馬マラソンの大会前日に高知市春野総合運動公園で行われた、青山学院大学によるランニングセミナーの模様をお届けします。こちらも前年に引き続き2回目の開催となりました。青学の強さの基礎になっているトレーニング「青トレ」が学べるとあって昨年も大好評だったという本セミナーには、県内の中高生陸上部や龍馬マラソンのために訪れた県内外のランナー約150名が参加していました。

最初はストレッチから。長距離を走る前に必要なのは、「心臓・関節・筋肉の準備」ということで、体への負担をやわらげる青学独自のストレッチを指導しました。早速実践した参加者は「全然違う」「すごく体が軽くなった!」と驚いた様子です。1時間ほど入念にウォーミングアップを行ったあとは、選手たちと一緒に競技場内をジョギング。フレンドリーな選手・コーチたちに囲まれ、気持ちよく快走した参加者たち。「箱根駅伝を走っている選手たちと一緒にトレーニングできて、とてもうれしい!」と、参加した中高校生たちも笑顔を見せていました。

中高校生以外は全員龍馬マラソンにエントリーしている方々で、翌日に向け大変良いウォーミングアップになったようです。主将の志貴勇斗さんも、「今日の青トレを多くの人に実践していただきたい。明日は青学の選手が先頭の方を走りますので、皆さんついてきてください。そして自己ベストを出してください!」とエールを送っていました。

いよいよ高知龍馬マラソン、新春の土佐路を快走!

2023年2月19日、コロナによる度重なる中止を経て、3年ぶりに開催された高知龍馬マラソン。青学陸上競技部の皆さんは高知合宿中の練習も兼ねる形で大会に出場。「ペースメーカーの役割も果たしたい」と、号砲と共に先頭でスタートを切った選手たち。当初の予定通り、30km地点まで1km3分30秒ほどで正確にペースを刻み、レースを先導しました。

ゴールとなる春野陸上競技場にチーム最上位、男子総合4位で入ってきたのは、主将の志貴勇斗さん。
笑顔で春野陸上競技場内の走路を走りきり、ゴール。声援に応えるようにスタンドに手を振りました。ゴール後は、「最初から最後まで高知県民の皆さんの声援をいただいて、本当に気持ちよく走ることができました。桂浜とかいろいろな景色を見させていただいて、本当に良いマラソンコースだなと思いました。皆さんの応援のおかげで、後半もペースも上げることができたのが、今回の収穫だったかなと思います。卒業までにまたマラソンに挑戦したいと思っているので、良い経験になりました。本当に楽しく42km走らせていただいたなと思います」と充実した表情を見せてくれました。また入賞した同大学の徳丸涼大さん、喜多村慧さんも、「“来てくれてありがとう”と沿道からたくさん声援をいただいたおかげで、楽しく走れました!」と、すがすがしい表情で話してくれました。

青学陸上部の選手は、最終的に5人が男子総合の一桁順位に入賞。さすがの貫禄で招待選手として高知龍馬マラソンに華を添え、盛り上げてくれました。青山学院大学陸上競技部の皆さん、本当にありがとうございました。