人のおもてなしに支えられた60km!四万十川ウルトラマラソン4年ぶりの開催
マラソン大好きな「スポる!高知」取材班が、10月15 日に開催された四万十川ウルトラマラソン(60km部門)に出場した様子や走って感じた魅力、ランナーあるある!?などをご紹介します。
来年走ろうと考えている方など、是非参考にしてみてください。
目次
第29回四万十川ウルトラマラソン
新型コロナウイルスの影響により4年ぶりの開催となった四万十川ウルトラマラソンは、今年でなんと29回目。
東のサロマ湖ウルトラマラソン(北海道)、西の四万十川ウルトラマラソンと言われるほど、ウルトラマラソンの大会の中では、注目度が高く、全国各地からウルトラランナーが集う人気がある大会です。
今年も応募開始早々に100kmは定員(2,000人)に達し、60kmの部(500人)も、締め切り前に定員に達するほどで、ウルトラランナーが待ち望んだ開催だったことが伺えます。
取材班は、初チャレンジということで、迷うことなく60kmを選択(^_^)
フルマラソン2回、ハーフマラソン1回を一気に走る100kmという距離には手が伸びませんでした。
大会前日は、エネルギー源となる炭水化物をしっかりと補給して、しっかりと睡眠をとって、本番に備えました。
スタート会場
四万十川ウルトラマラソンは、四万十町と四万十市の協力のもと開催されており、スタートは、四万十町、ゴールは四万十市となっています。
この日は天気に恵まれて、最高気温は22℃と走るには少し暑いほど。
高知市内から西へ約2時間、四万十町十川にあるスタート会場(60kmの部)のこいのぼり公園に到着。
受付では、参加賞となるTシャツとともに、ゼッケンに今の気持ちを表現するシールが配布されていました。
取材班は前と後ろのゼッケン用にこちらの2枚をチョイス。
今回は、タイムは気にせず、四万十の豊かな自然を満喫しながら、エイドも楽しみつつ、おもてなしを存分に受けて走ろうと、心に決めていました。
開会式では、昭和小学校の生徒さんによる金管バンドの演奏にパワーをもらい、いざスタートゲートへ。
スタート5分前の緊張している後ろ姿です。
大会のスタート時は、ワクワクよりもいつもドキドキが勝ってしまいます。
「60km長いな~」「完走できるかな~」「エネルギー補給をどのタイミングで摂ろうかな~」「走り終わってからのご褒美何にしようかな~」「誰か背中のQRコード読み取ってくれるかな(笑)」
なんてことを考えながら、大きく深呼吸やストレッチしたりと、心を落ち着かせています。
これは、ランナーあるあるですよね!?
60kmの部スタート(9時半~)
9時半、60kmの部がスタート。
どんなコースや景色が待ち構えているのでしょうか。
1kmほど走ると、100kmの部の方々とコースが合流となります。
部門でゼッケンが色分けされているので、すぐに見分けがつきます。
ウルトラランナーは、すでに40kmを走り終えているとは思えないパワフルなランナーばかり。
鉄人?いや、もはや超人の域に達している方々だなと、横目で見ながらゴールを目指しました。
コースには、1kmごとに100kmの部と60kmの部のkm表示がされています。
残り56kmと考えると、心が折れそうになりますが、残り13/14、10kmを超えれば、5/6、30kmを超えれば、後半分と考えると気持ちが楽になります。これも、ランナーあるあるですよね!?
コースの難所
60kmのコースは、15km地点の高低差約100mの峠とゴール直前の高低差約50mの峠の2か所が特に苦しかったですね。100kmの部の約600mを超える高低差に比べると、大したことないように感じますが、ダメージが蓄積されます。
長距離に不安を感じている方は、峠ではペースをしっかり落としたり、歩いたりと、無理のない走りをすることが大事かもしれませんね。
その他は、フラットな下り基調に見えますが、走ってみると、常に小刻みなアップダウンが続いています。
上りでは、太ももの「裏側」の筋肉、「下り」では、太ももの「前側」の筋肉が徐々に悲鳴を上げてきます。
感動ポイント
マラソン大会は、きつい、つらいだけじゃありません。
大会ならではの取り組みや感動、新たな発見がありました。
ゴミ箱への一手間
エイドステーションで飲み物を取って、走りながら飲んでいると、いくつかゴミ箱を設置してくれています。
ただ、目の前のごみ箱を意識して、急いで飲んでしまったり、ゆっくり飲んでいるともうその先にゴミ箱がなかったりすると、手に持ってるコップをどうしよう。。。
運営さんにごめんなさいという気持ちで、そのまま道路に捨ててしまうことがあります。 これも、ランナーあるあるですよね!?
今大会では、最終のごみ箱をお知らせしてくれているため、飲むペースも調整しやすいですし、ポイ捨も減って、ランナーも運営側もwin×winな取り組みですね。
エイドステーションの多さ=声援の多さ
フルマラソンのエイドステーションは、4~5kmごとに設置されていますが、今大会では、2.5kmごとにエイドステーションが設置されています。
この日はとても気温も高かったため、脱水症状も心配でしたが、2.5kmごとにあれば、こまめに水分補給ができるのでとっても安心です。
また、2.5kmごとにエイドステーションがあるということは、そのたびに、地元の方々の大きな声援が待っているということで、パワーがみなぎってきましたね。
エイドステーションへのちょっとした飾り(風船)など、少しの工夫がランナーからすれば嬉しいんですよね。
地元のオリジナル応援隊
エイドステーションの声援に加えて、ご自宅の前でオリジナルの横断幕やうちわ、小旗など、一生懸命応援している姿、皆さんの笑顔は、ランナーの疲れが吹き飛びます。
これも、あるあるですよね!?
四万十川と沈下橋
なんといっても最大の魅力は、名水百選や日本の秘境100選にも選ばれている日本最後の清流「四万十川」。
大自然を満喫しながら走れるのは、今大会の醍醐味です。
さらにさらに、四万十川と併せてフォトスポットとして、有名なのは「沈下橋」。
沈下橋とは、増水時に川に沈んでしまうように設計された欄干のない橋のことです。
今大会では、15km付近の半家沈下橋と、30km手間の岩間沈下橋を渡るコースとなっています。
半家沈下橋は、橋を渡ったあと、すぐに折り返ルートになっているため、ランナー同士が鼓舞しながら走れるポイントでもあります。
岩間沈下橋は、TVやポスター等で紹介されたことで知名度の高いことに加えて、2017年に橋桁の腐食により通行止めとなっていたことから、6年ぶりにコースに復活した大会となりました。
その他にも、大自然の景色に心が癒されながら、楽しみながら、走り続けました。
満身創痍の完走
1km5分10秒~20秒のペースで順調に走っていましたが、35km付近から心拍数が上がり、徐々に呼吸が苦しくなってきました。
時間とともに気温も上がり、汗の量も増えていたため、2.5kmごとの給水では、しっかりと水分補給をし、エネルギーとなるバナナやおにぎり、疲労回復に効果のある梅干し(クエン酸効果)なども補給しながらゴールを目指します。
50kmを超えたあたりからは、太ともの裏が何度かつりそうになりましたが、脚を叩き、ごまかしながら、なんとか60kmを完走することができました。
記録は、5時間13分23秒(ネットタイム)。
総合17位、年代別4位という結果でした。
ゴール後は満身創痍の状態でしばらく動けませんでした。
もう二度と走りたくない、ましてや100kmなんて絶対に無理だ~!!
と、直後は思うんですけど、時が経てば、また出場して、去年の自分を越えたい!なんて思うんですよね。
これも、ランナーあるあるですよね!?
主催者コメント
主催者である四万十市教育委員会生涯学習課 課長補佐の梶原 秀紀さんにお話をお伺いしました。
-大会の魅力を教えてください。
梶原さん「人のおもてなしですね。大会は、1,000人ほどのボランティアの皆さんのお陰でなりたっていますし、地域の方々の応援も魅力です。」
今回は、4年ぶりの大会開催ということで、開催経験者がいない中での準備は相当大変だったそうです。
-来年は30回という記念の大会ですね。盛大に開催されるんですか?
梶原さん「どうでしょうね(笑)、とにかく、大会を通じて、四万十川に多くの人に来ていただきたいですね。ぜひ、取材班も来年100kmで出場してくださいね。」
記念大会への出場は特別な機会ですからね。今年以上に全国から注目を集める大会になるのではないでしょうか。
エントリーはお早めにに行うことをおすすめします。
最後は地元グルメを堪能
今大会での消費カロリーは、4,330キロカロリーでした。
走った後の楽しみには、やっぱり地元のグルメですよね。
ゴール会場には、地元のグルメが出店されていますので、しっかり堪能してから大会を後にしましょう!
では、またどこかの大会でお会いしましょう。