高知から世界へ! パリオリンピック金メダリスト、櫻井つぐみ・清岡幸大郎選手の快挙
高知県出身の櫻井つぐみ選手と清岡幸大郎選手が、2024年パリオリンピックのレスリング競技で金メダルを獲得し、高知県民に大きな誇りと喜びを与えてくれました。この記事では、高知県で生まれ育った二人の偉業と、金メダル獲得後の感想をお伝えします。
目次
高知県が生んだ金メダリストたちの快挙
2024年パリオリンピックで、櫻井つぐみ選手と清岡幸大郎選手が見事に金メダルを獲得し、高知県出身選手としては92年ぶりとなる偉業を共に初出場で達成しました。
パリオリンピックレスリング競技 女子フリースタイル57キロ級に出場した櫻井選手(世界ランク1位=育英大)は準決勝まで危なげなく勝ちすすみます。準決勝で2016年リオ大会で吉田沙保里さんを破って金メダルを獲得したアメリカのマルーリス選手を下して勢いに乗ると、決勝ではアナスタシア・ニキータ選手(モルドバ)を6-0で破って初のオリンピックで金メダルを獲得。
試合は第1ピリオド、櫻井選手が片足タックルを決めて2点先制。さらにバックを取って4-0にリードを広げます。
後半も持ち味のスタミナを生かして攻め続け、残り1分を切ったところで2ポイントを追加して6-0で完勝し、金メダルを獲得しました。
同レスリング競技の男子フリースタイル65キロ級では、櫻井選手と同じくオリンピック初出場となる清岡幸大郎選手が見事金メダルを獲得。
1回戦は得意の素早いタックルなどから得点を重ね、第1ピリオドわずか3分余りでテクニカルスペリオリティでの勝利。
2回戦は8-6、準々決勝でも去年の世界選手権で準優勝したプエルトリコの選手を相手に最大6ポイントのリードを奪います。後半も守りに入ることなく攻め続け、宙返りで相手の技をかわそうとするなど得意の超攻撃的スタイルを守備でも貫き通して勝利します。
いずれも強敵を倒し迎えた決勝戦、2022年の世界選手権の王者イランのラーマン・アムザードハリリ選手と対戦。開始1分50秒すぎに相手に足を取られて場外に出され1点を失いましたが、前半残り30秒ほどで得意のタックルから相手の背後を取って2ポイントを奪い逆転。すかさず相手の足の間に頭を入れてリンクルと呼ばれる得意技で次々と相手を回転させて連続でポイントを奪い、10-1と大きくリードして折り返しました。
後半開始直後には2ポイントを失いましたが、その後は相手の攻撃をしのぎ、10-3で勝って櫻井選手に続いて金メダルを獲得しました。
櫻井選手の父である櫻井優史さんの「高知レスリングクラブ」で共にレスリングを始め、お互いに切磋琢磨してきた二人。いつしか共通の目標となった「オリンピックで金メダル」を見事に達成し、初出場初金メダルの幼なじみ金メダリスト誕生という、喜ばしい結果を高知県民に届けてくれました。
櫻井選手と清岡選手の金メダル獲得は、県民にとって誇りであるだけでなく、次世代の高知県の子供たちに夢と希望を与えてくれました。
目標に向かって努力を続け夢を叶える姿を見せてくれたお二人に、スポる!高知の単独インタビューに答えていただきました。
櫻井選手にインタビュー
Q)櫻井選手のこれまでのレスリング人生においてお父様の存在は欠かせないものだと思います。お父様に対する想いを教えてください。
「まず、父のおかげでレスリングを始め、強くなりたいと思えたので感謝したいです。また、私がオリンピックで活躍することは父自身の夢でもあったので、今後夢を持ってレスリングをする子どもたちに対しても目標とされる存在になりたいと思います。」
Q)金メダルを獲得した今のつぐみさんから、オリンピック出場の目標を持った当時の自分にかけてあげたい言葉はありますか?
たくさんの人に支えていただきながら、「オリンピックで金メダル」の目標を持ち続けることができれば、絶対に優勝できる!
一日一日を全力で頑張れ!
Q)高知県でレスリングを頑張る後輩たちにかけてもらえる言葉はありますか?
「しっかりと目標を持ち、本気で努力をすれば叶えられると思います。そのためにも、一日一日を悔いのないように全力で過ごすことがとても大事なので、日々目標のためにどういった行動をすればいいのか、考えながら生きていって欲しい。 」
Q)試合が終わったら初めてのパリを楽しみたいとおっしゃっていました。観光などは楽しめましたか?
「時間がなくてあまり観光はできませんでしたが、最高の結果なので思い残すことはないです。 」
清岡選手にインタビュー
Q)パリオリンピックにおけるご自身の全試合を振り返ってみて、内容などはいかがでしたか?
「全試合を通して、持ち前のスピードのあるタックルや相手を倒した後のアンクルホールドなどを駆使して常に攻め続ける試合ができたと思います。」
「また、相手を回転させる技を多く使うので、初めて見た人にも伝わりやすかったのではないかなと思いました! 」
Q)試合前はどういう心境でしたか?緊張されましたか?
「僕自身チャレンジャーとして臨むオリンピックだったので、とにかく「対戦する選手全員を喰ってやろう」という気持ちでした。また最終日までにレスリング競技がすごく活躍してくれていたので「自分もその波に乗るぞ」とプラス思考で生活していました。」
Q)常にポジティブで前向きな清岡選手。夢や目標を持つ中で、ご自身が意識している自信を持つ秘訣などがあれば教えてください。
『「必ず夢を達成すると自分自身を信じ切ること」と「1日1日の振り返りにどんなに小さくても幸せを見つけること」です。 』
「良くなかったことや悪いことに目を向けるのではなく、何でもいいから幸せを感じて1日を終えることで、いい1日だったなと感じて終えることができます。 」
Q)今回のオリンピックではヘアスタイルも特徴的だったと思います。テーマやイメージなどはあったのでしょうか?
「とにかく印象に残る髪型にしようと思っていました。本当は金に染めようとも考えたのですが、元気玉を使う時の悟空は黒髪なので染めなかったです(笑) 」
以上、お二人へのインタビューでした。櫻井つぐみ選手、清岡幸大郎選手お二人揃っての金メダル獲得おめでとうございました。
高知県庁表敬訪問
2024年8月22日、櫻井つぐみ選手と清岡幸大郎選手が、高知県庁を表敬訪問し、多くの高知県庁職員や報道陣が出迎え、両選手の偉業を祝福しました。
櫻井選手と清岡選手は、パリオリンピックでの金メダル獲得を報告し、これまで熱い応援を送ってくれた高知県民への感謝を伝えました。櫻井選手は「高知では地震が発生して大変な中で応援してもらい、自分が金メダルをとって力に変えてもらいたいとの思いで頑張ることができた。応援ありがとうございました」と感謝の意を示し、清岡選手も「自分たちを育ててもらった高知県にふたつの金メダルを持ち帰れたのはすごく嬉しいこと。子供達に高知県から世界に羽ばたくとができる、そういった夢を見せることができたのではないかと思っています」真剣な表情で語りました。
濵田知事は「高知県勢として金メダルは92年ぶりで、県民もこぞって喜んでいる。人口減少が厳しい中でもやればちゃんと道はひらけると子どもたちに夢を与えてもらった」とねぎらいました。
最後に、2人から濵田知事に対し、パリオリンピックのユニフォームが手渡されました。
金メダリ獲得凱旋パレード開催
パリ2024オリンピックにて金メダルを獲得された櫻井つぐみ選手と清岡幸大郎選手の偉業を、県民の皆様と共に盛大にお祝いするため、凱旋パレードを開催することが決定しました。
パレードは今月29日午後0時30分から、高知市中心部の商店街にて行います。スタート地点は新京橋商店街南口広場で、そこから帯屋町商店街を通り、ひろめ市場まで進むルートです。沿道にてぜひ選手たちの姿をお迎えいただき、祝福と声援をお送りください。
このパレードは、櫻井選手・清岡選手の輝かしい成果を称えるとともに、これまで彼らを支えていただいた高知県民の皆様への感謝の気持ちを込めて開催するものです。当日は、選手たちが県民の皆様と直接触れ合い、応援の感謝をお伝えする予定です。
多くの方にご参加いただき、選手たちの凱旋をともにお祝いするべく、皆様のご来場を心よりお待ちしております。
尚、凱旋パレードの開催に伴い、下記の時間帯の県庁本庁舎外来駐車場の一般解放が中止となりますのでお気をつけください。
■一般開放を中止する日時
令和6年9月29日(日) 午前5時から午後2時頃まで