ダンスで四万十市を盛り上げたプロダンスチーム「セプテーニ ラプチャーズ」の2日間に密着
プロダンスリーグ「D.LEAGUE」に参戦している「SEPTENI RAPTURES(セプテーニ ラプチャーズ)」が、高知県で強化合宿を行いました。今回は、合宿に先立って開催されたワークショップを取材。キッズ&若者たちと取り組んだ作品作りの模様をレポートします。
目次
はじめに
「SEPTENI RAPTURES(セプテーニ ラプチャーズ)」は、D.LEAGUEを中心に活躍している、日本トップクラスのダンスチームです。セプテーニ ラプチャーズと高知県は、「ダンスで地域を盛り上げる!」というコンセプトを共有し、さまざまな活動を展開。県内各地の学生にダンスレッスンを行うなど、メンバーの皆さんが高知県のダンスシーンを盛り上げてくれています。
2022年冬にはメンバーが高知県を訪れ、写経や座禅、さらにカツオの藁焼きも体験しました。その様子はこちらでお伝えしています。
ダンスワークショップ
セプテーニ ラプチャーズの2023年夏の強化合宿in高知県に先立って、8月19日・20日に、四万十市でダンスワークショップが開催されました。参加したのは、「Haruto」「AYUMI」「eigh10」の3人。
今回のワークショップは、事前に申し込みいただいた方に2日間かけてダンスレクチャーし、夏祭りの舞台で作品を発表するというもの。
四万十市にある「安並スポーツセンター体育館」でダンス経験者だけではなく、初心者の子どもまで19日は約40人、20日は約35人がレッスンを受けました。
セプテーニ ラプチャーズが用意した作品を、参加者たちは必死で習います。
作品の1曲目は、セプテーニ ラプチャーズがD.LEAGUEで実際に披露した「MONster」、2曲目は明るいタッチの「BOY」です。
指導の中心はHarutoさん。クールでカッコいい雰囲気の「MONster」では、「もっと野生的な感じを出していこう!」とレクチャー。アップテンポの「BOY」の時は、「明るく笑顔でいこう!」と、単に振り付けだけを教えるのではなく、いかにカッコよく表現するか声をかけます。
また、AYUMIさんとeigh10さんは、「ワン、ツー、スリー、フォー」と、リズムに合わせて細かな体の動かし方をアドバイス。中級・上級クラスが踊る「MONster」はかなり難易度が高い作品でしたが、参加者たちはめげません。汗だくになりながら真剣に取り組み、ダンスをマスターしていきました。
そして最後にはHarutoさんから、「2日間お疲れ様でした。本番はいい夏の思い出にしましょう!」とメッセージが送られました。
(写真 左:Harutoさん 中:eigh10さん 右:AYUMIさん)
2日間のワークショップを終えて、参加者たちの様子を3人に聞きました。
Harutoさん「2日間にしてはすごい出来、すごいクオリティです。ダンサーの自分たちが驚いているほどです」
AYUMIさん「みんな、飲み込みが早くて、吸収力がすごくありました。「MONster」は他県でもワークショップをやったことがあるんですが、今までで一番の出来だと思います。本当にびっくりしています」
eigh10さん「短期間でこれだけ踊れるようになって、すごいと思います。なかなかないことだと思うし、できたことを自信に変えてほしい」
そして3人声をそろえて、「本番が楽しみです」と期待を寄せました。
参加者の声
練習中からキレのあるダンスを見せていた、高校1年生の宮川斗真さん。
「小学4年生からダンススクールに通っています。Harutoさん、AYUMIさん、eigh10さんに教えてもらうのを楽しみにしていました。実際目の当たりにすると3人の実力を実感して、僕ももっとうまくなりたい!と思いました。今日改めて、ダンスへのモチベーションが上がりました!」
小学〜中学生の間ダンスを習い、大学生の時にはダンスサークルにも入っていたという、保育教員の上岡華佳さん。
「プロに教えてもらう機会はそうそうないので、すごくいい経験になりました。社会人になってからはしばらくダンスから離れていたけど、久々に踊ってすごく楽しくて、“やっぱりダンスが好きだな”って、身にしみて感じました。これを機に、子どもたちにもダンスを教えたいな、保育の仕事にダンスを融合させていきたいなと、夢が広がりました」
四万十川で川遊び
ワークショップのあと、セプテーニ ラプチャーズの3人は夏祭りが開かれる四万十カヌーとキャンプの里「かわらっこ」に移動。かわらっこは四万十川沿いにあるキャンプ場で、夏祭りスタートまでの約1時間、ワークショップに参加したキッズたちと川遊びを楽しみました。
HarutoさんとAYUMIさんはカヌーに初挑戦。すぐに漕ぎ方をマスターし、「気持ちいい〜!」「明日もやりたい!」と大満足の様子。
河原に出店していた軽トラサウナも体験。「すごく良いサウナですね」とHarutoさん。こちらの「四万十軽トラサウナ」は、基本的に毎日、「かわらっこ」の前で営業しています。
記念写真に応じる、サービス精神旺盛な3人。3人の気さくな人柄が終始、場を明るくしていました。
ダンス発表
川遊びのあとは、夏祭りでの作品発表です。本番を想定して、動きを最終確認。Harutoさんのアイディアで円陣を組むことになり、「頑張るぞー!」「おー!」と元気な声が上がりました。
そしていよいよ本番! 1曲目の「MONster」は、Harutoさん、AYUMIさん、eigh10さんも参加します。参加者たちは2日間のレッスンの成果を発揮し、見事なダンスを披露しました。
さらに曲調が変わって2曲目の「BOY」になると、元気なキッズたちがステージに登場。全員笑顔で楽しく踊り、夏祭りに訪れていた地域住民を楽しませました。
発表を終えて、Harutoさんにインタビュー。
「みんなが笑顔で楽しんでくれて、良かったです。実は高知に来る前、2日間で何ができるのか、かなり考え込んできたんです。その練り上げてきた作品を、2日間の練習とは思えないほど見事に表現してくれて。練習は大変だったと思うけど、みんなラストめっちゃイキイキしていて、目がキラキラしていました。迫力があって感動したし、ダンスを通じて自分自身も地域と触れ合えたり出会いがあったりして、いい経験になりました」
このイベントを通じて、子どもたちに伝えたいメッセージは?
「チャンスってたくさん落ちていると思うんです。それをどれだけ拾うかが大事だと思う。今回はダンスだったけど、ダンスに限らず他のスポーツでも何でもいいと思う。いろいろなことにチャレンジしてほしいですね」
続いてはAYUMIさん。
「終わったあと、子どもが熱いハグをしてくれたんです。感動しました! 今回のイベントを通じて、ダンスをやってみたいっていう子の力に少しでもなれたかなって。私も子どもの頃、ダンサーに教えてもらってうれしかった経験があって、その頃を思い出して感動しました。今日は本当に楽しかったです」
最後にeigh10さん。
「難しい作品だったと思うけど、みんな大変ってことを顔や態度に出さず、休憩時間もストイックに練習していて、その姿勢が素晴らしいと思いました。刺激を受けましたし、自分たちも頑張らないと、と思いました。参加したみんなは今回の経験を生かして、これからもダンスを楽しんでくれたらいいなと思います。いつか、みんなと一緒に踊れたらうれしいですね。また、今回のイベントを機にダンスだけじゃなくていろいろなことにチャレンジしてほしい、挑戦する気持ちを持ってほしいと思いました」
ダンス発表のあとも夏祭りは続き、よさこい鳴子踊りにHarutoさん、AYUMIさん、eigh10さんが参加するなど、地域の方々と交流しました。
また、予定にはなかった突然のリクエストに応え、3人は圧巻のダンスを披露。プロのパフォーマンスはさすが!の一言で、観客からは拍手喝采が送られました。参加者は「すごく楽しかったです」「カッコよかったです」とうれしそうで、イベントは大賑わいで幕を閉じました。
8月21日には他のメンバーも高知入りし、強化合宿が行われました。
セプテーニ ラプチャーズの次回の高知訪問は、2023年11月末頃。その際もまた、イベントやワークショップを開催する予定です。詳細が決まり次第、スポる!高知でもお知らせしますので、皆さん楽しみにしていてください。
施設紹介
かわらっこ
住所/高知県四万十市田出ノ川24
電話番号/0880-31-8400
HP/https://kawarakko.com/