自由気ままな一人旅。パラグライダー＆個室バンガローでリフレッシュ

日々の喧騒から離れて、一人のんびりしたい！そんな時におすすめしたいのが、自由気ままな一人旅です。パラグライダーで大空を飛んだあとは、女子一人でも安心の個室バンガローでソロキャンプ。パワースポット「にこ淵」や良質な温泉も訪れる、仁淀川エリアのリフレッシュ旅をご紹介します。

DAY1

パラグライダーで高知の大空を飛ぼう

「人生で一度は空を飛んでみたい！」そんな夢を叶えてくれるのが、高知県北西部の仁淀川町にある本格的なパラグライダー施設「吾川スカイパーク」です。

仁淀川町は、高知市から車で約1時間半の場所にある、愛媛との県境の町。100〜1800mの山々に囲まれた地に、仁淀川上流をはじめとする大小の清流が流れ、美しい渓谷が点在しています。そのうちの一つ・中津渓谷を超え、山道を20分ほど北上したところにあります。

こちらで初心者（子どももペットもOK！）が体験できるのが、手軽な「半日体験コース」です。「とにかく楽しく、安全に楽しもう」をモットーに、この道40年超のベテランインストラクター・山野好喜さんが飛び方を教えてくれます。

訪れた日は、太陽が眩しく輝く晴天。着替えを済ませ、山野さんと一緒に爽やかな風がそよぐスロープへ移動しました。まずはハーネスを装着し、レクチャーを受けます。

「ゆっくり走って、OKが出たらこの紐を離してください。簡単に上がって飛べますよ。地面に降りてきたら、両足で止まらずそのまま前に歩いてくださいね」。山野さんの説明は簡単明瞭。風を読み、いける！という瞬間に、伴走してくれます。

最初は緩いスロープで離着陸の練習です。

「心の準備はいいですか？」
いざ挑戦！

スロープを走ると機体が空に上がり、空気を取り込んで翼に早変わり。体が簡単に浮き、初めてながら見事、テイクオフ成功です！

まさかの初挑戦初成功！地面から足が離れて風の力で体がふわっと浮く感覚は、今まで経験したことがない不思議なもの。これはくせになりそう！

離着陸練習を2回ほどしたあとは、高低差30mの初心者用スロープへ移動し、トランシーバーを装着します。山野さんが「手の動きを伝えますので、その通りにしてください。左右にコントロールできますよ」とアドバイス。風を待ち、「行きますよ」の掛け声を受けてスロープを駆け下ります。

すぐに地面から足が離れ、風を受けて空高く舞い上がりました。視界に飛び込んでくる周囲の緑と、全身で感じる風。パラグライダーは動力を使わず自然の風だけを利用しているので、余計な音は一切聞こえません。滑空はゆっくりで、空と、風と、山と一体になる感覚が味わえます。これぞまさに、鳥になった気分！パラグライダーならではの爽快感に感動です。

その後、山野さんの合図に合わせて左右の手を動かすと、左へ右へとコントロールし、無事、着陸に成功しました。

「せっかく遊びに来たのですから、飛ぶことを楽しんでもらいたい」と山野さんは話します。「パラグライダーは怖いというイメージを持つ人もいるようですが、近年は性能が格段に向上し、世代を超えて誰もが安全に簡単に飛べるようになっています。もちろん自然相手のスカイスポーツですから、安全な時しか滑空できません。気象条件によっては飛べない日もあり、その時は申し訳ないですが、ご予約いただいたお客様にお断りの連絡をさせていただきます」。

プロならではのジャッジでスクールを開催する山野さん。「ここは絶好の風が吹く場所。条件が良い日は、太平洋も見えるんです。実は、高知県出身の作家・有川浩さんの小説を映画化した『県庁おもてなし課』にも登場したんですよ。ぜひ多くの人にパラグライダーの気持ちよさ、自然と一体になれる爽快感を感じていただきたいです」。

個室バンガローでソロキャンプ

スカイスポーツでリフレッシュしたあとは、宿泊施設に向かいましょう。国道439号線〜194号線を経由しておよそ1時間車を走らせると、程野の滝を記した看板が見えてきます。右に進むと吾川郡いの町吾北地区の山間にある「グリーン・パークほどの」に到着します。

「グリーン・パークほどの」は、ありのままの自然を楽しむキャンプ施設です。バンガローやオートキャンプ場、テントサイト等を備えており、「何もない贅沢」を楽しめる場所として、県外からのリピーター客やソロキャンプ客が多く訪れます。各施設は公式ホームページよりご予約可能です。

到着するとまずは森林生態学習館内にて受付を行います。今回宿泊するのは、管理棟近くに並ぶ個室バンガロー。テント泊では不安になる女性の一人旅も、鍵付きバンガローなら安心。

シンプルな設備で、窓から緑を眺め、鳥のさえずりを聴きながらゆったりと休息できます。施設ではレンタル用品も充実しており、寝具セットやバーベキュー用具の貸出も行っているので、ご自身の道具を持っていなくても気軽に利用できます。

晩御飯は持参した食パンでホットサンド作り。澄んだ空気のテラスで食べる味わいは格別。一口ごとに口の中で旨味が広がり、幸福感で満たされます。

あたりが暗くなってきたら、バンガローの前で焚き火を楽しみましょう。美しい彩りの夕焼けに見惚れながら暗闇に包まれ、静かに炎を眺め、薪が爆ぜる音を聞いていると、ほっと心が安らぎます。お湯を沸かしてコーヒーで一服し、そのあとは読書をしたり、ただただ焚き火を眺めてぼーっとしたり、満天の星空を眺めたりと、自由気ままに静寂のひとときを過ごしてください。

DAY2

秘境「にこ淵」へ

2日目は、「グリーン・パークほどの」の近くにあるパワースポット「にこ淵」へ。
にこ淵は、駐車場のある車道から50mほど降りたところにあります。約15分かけてコンクリートの坂道と急な階段を90段ほど降りると、幻想的な空間に到着しました。あたりには木々が茂り、大きな岩肌には苔がむし、ここだけひんやりとした神々しい空気が漂います。

にこ淵は「仁淀ブルー」を象徴する、エメラルドグリーンの滝つぼです。一年を通じて同じ色が見られないといわれるほど、気候や時間によって姿を変えます。中でもおすすめは晴れた日の昼頃。日の光が水面に差し込み、これぞ「仁淀ブルー」という、神秘的な景観が楽しめます。

水神様の化身である大蛇が棲むと伝わる、にこ淵。地元の人にとっては古くから神聖な場所であり、知る人ぞ知る秘境でしたが、近年は仁淀ブルーの名とともに有名になり、多くの観光客が訪れるようになりました。

滝壺に流れる凛とした水音を聞きながら眺めているだけで、不思議と心が穏やかになってきます。こうした自分と向き合う時間も一人旅の醍醐味ではないでしょうか。

なお前述の通り、にこ淵は神聖な場所であり入水や飲食はできません。地域の人に守られてきた聖地で、節度を守り、自然のパワーを体感しましょう。

トレーニングもできる温泉施設

旅の最後の立ち寄り場所は、地元で愛される天然温泉です。にこ淵から国道194号線を20分ほど南下したところにある「吾北むささび温泉」は、仁淀川の支流・上八川川を眺めるくつろぎの施設。鉄分を多く含むあかね色のお湯が特徴で、地元の人だけでなく、釣り人やトレッキング客に親しまれています。

吾北むささび温泉のすぐ脇を流れる上八川川へは、駐車場脇の小路を通って河原まで降りていくことが可能です。穏やかな流れで人も少ないので、一人旅で静かに涼をとるにはおすすめの場所です。

施設内には、エアロバイクなどの機器が置かれたトレーニングジムもあります。ここで自分磨きの汗を流したらお風呂へGO。含鉄ナトリウム塩化物泉が体を整え、芯からポカポカに温めてくれます。お風呂には川を眺めるテラスも併設され、あかね色の天然湯と透き通った川が、旅の疲れを癒やしてくれます。

湯上がり後は畳敷きの休憩スペースで休んで、帰路につきましょう。

今回は、スカイスポーツやソロキャンプを楽しむ、アクティブな一人旅をご紹介しました。心安らぐ仁淀川エリアで、自由気ままな旅をぜひ楽しんでください。

いの町の寄り道スポット

今回ご紹介した施設へ向かう道中の寄り道スポットをご紹介。地元の特産品が並ぶ道の駅の産直市でBBQ用の野菜をお得に手に入れたり、帰り道にアイスを食べながら仁淀川を眺めて旅を振り返ってみては。

施設紹介