運動・スポーツ別 消費カロリーランキング ベスト10
健康やダイエットのために運動を続けている方なら、運動によってどのくらいのカロリーを消費できるか、気になるところではないでしょうか?特に、運動の強度やタイプによって異なる消費カロリーを知ることは、目標達成のための大きなヒントになります。今回は、一般的な運動・スポーツを中心に、カロリー消費量をランキング形式でご紹介するとともに、消費カロリーの計算に欠かせない「METs(メッツ)」の解説も行います。健康維持やダイエットに役立つ情報をぜひご活用ください!
目次
METs(メッツ)とは?消費カロリー計算の基礎知識
気になる消費カロリーを知る前に、「METs(メッツ)」という言葉をご存じでしょうか?「METs(メッツ)」は、運動の強度を表す指標です。これは、安静時(静かに座っている状態)を1とした時と比較して、活動時に何倍のエネルギーを消費するかで、その活動の強度を示します。
例えば、2 METsの運動は安静時の2倍のエネルギーを、8 METsの運動は安静時の8倍のエネルギーを消費します。
歩く・軽い筋トレをする・掃除機をかける・洗車する・子どもと遊ぶなどは3メッツ程度、やや速歩き・ゴルフ(ラウンド)・通勤で自転車に乗る・階段をゆっくり上るなどは4メッツ程度、ゆっくりとしたジョギングなどは6メッツといったように、様々な活動の強度が定まっています。
消費カロリーの計算方法
消費カロリーは、以下の式で計算できます。
消費カロリー(kcal)= METs × 体重(kg)× 運動時間(時間)
例えば、体重60kgの人が8 METsの運動を1時間行った場合の消費カロリーは、8 METs × 60kg × 1時間 = 480 kcal となります。
日常活動の「METs」はどれくらい?
運動の消費カロリーを求めるために、各運動ごとに定められた値「METs」ですが、まだまだ馴染みのない言葉です。もっと身近に感じるために、日常生活の活動はどれくらいの「METs」なのか見てみましょう。
デスクワーク(1.5 METs)
消費カロリーの計算式に当てはめてみると、1.5 METs × 60kg × 1時間 = 90kcal。デスクワーク1時間で消費されるカロリーは、90kcalということになります。メロンパン1個が約290kcalですので、 デスクワークだけでダイエットを行うのは難しそうですね。
料理、洗濯、 着替え、 シャワー、 洗車(2 METs)
ヨガ・ストレッチが2.5 METsなので、日常の生活をおこなっている中で、ヨガやストレッチをおこなったのと同じくらいのカロリーを消費していることになります。
犬の散歩、 掃除機かけ、 お風呂掃除、 庭の草むしり、 電動アシスト付き自転車(3〜3.5 METs)
ウォーキング(3.5 METs)や軽い筋トレ(3.5 METs)と同じくらいの値になります。犬も喜んでくれて、お家も綺麗になり、ダイエットを意識する上で、積極的に行いたい日常活動です。
自転車、 ゆっくり階段を上がる、 通勤、 通学、 屋根の雪下ろし(4 METs)
これらの活動を1時間続けると、ラジオ体操第一(4 METs)やゴルフ(4.3 METs)、水中ウォーキング(4.5 METs)などの「METs」の値が近い運動を、1時間続けた状態と同じくらいの消費カロリーになります。
子供と活発に遊ぶ、動物と活発に遊ぶ(5.0〜5.8 METs)
こちらは、ダンス(5.5 METs)やハイキング(6 METs)と同じくらいの「METs」になります。子育て真っ最中で、ダンスやハイキングなどの自分の為の時間がとりにくいという方。安心してください、ダイエットに効果的な日常が過ごせています。
こうして「METs」を基準に消費カロリーについて考えてみると、運動やスポーツと同等の消費カロリーが、日常活動の中にもたくさん隠れていることがわかります。
消費カロリーランキング ベスト10
それではお待たせしました、消費カロリーランキングを見てみましょう。運動の中には、特に消費カロリーが高く、効率よく脂肪を燃焼させるものがあります。これらの運動は体力向上やダイエットに役立ち、目標をもって取り組むことで効果的な結果が期待できます。
1.ランニング(9〜15 METs)
消費カロリー:約540~900 kcal/時
ダイエットに効果的な運動、第一位はランニング。ランニングは手軽に始められる有酸素運動の代表格で、全身を使ってカロリーを消費します。心肺機能を高め、スタミナの向上に繋がり、脂肪燃焼や筋肉の強化、ストレス解消にも効果的です。ペースやコースによってMETsが変動するため、目標に応じて強度を決めると、ダイエットに最も効果的と言える運動です。なかでも階段ランニングは15METsと運動強度が高いため、短い時間で効率良くカロリーを消費できます。
2.縄跳び(12 METs)
消費カロリー:約720 kcal/時
全身運動として、短時間で高いカロリー消費を実現できます。心肺機能を高め、脚や腕の筋肉を鍛える効果があります。インターバル形式で行うことで、脂肪燃焼効果をさらに高めることができます。こちらも、ランニングと並んで手軽に行うことのできる、ダイエットに効果的な運動です。
3. 水泳(クロール:8.3 METs)
消費カロリー:約498 kcal/時
水泳は水の抵抗を利用するため、全身運動として優れたカロリー消費効果があります。肩や腕、脚の筋肉を鍛え、心肺機能も強化されます。泳ぎ方によって消費カロリーは異なりますが、クロールは特に高いカロリー消費量を誇ります。
4. サイクリング(8 METs)
消費カロリー:約480 kcal/時
サイクリングは脚の筋力を中心に鍛えながら、持続的にカロリーを消費します。高速で行うと消費カロリーが増加し、心肺機能の強化、持久力の向上が期待できます。屋外でのサイクリングは、リフレッシュ効果もあります。
5. エアロビクスダンス(7.3 METs)
消費カロリー:約438 kcal/時
音楽に合わせて楽しく行えるエアロビクスは、脂肪燃焼、筋肉の引き締め、全身の柔軟性向上に効果的です。高い心拍数を維持し、心肺機能を強化するため、カロリー消費も大きくなります。
6. サッカー、 スキー (7 METs)
消費カロリー:約420 kcal/時
前後左右にスプリントを繰り返すサッカーは、持久力と瞬発力の両方を求められる競技です。心肺機能の強化、持久力を高めると共に、芝生の上でのランニングや、ボールを蹴る行為で足の筋肉強化、体幹の筋肉を鍛えるのに効果的です。チームスポーツの中ではカロリー消費がもっとも大きいスポーツのひとつといえます。
7. ハイキング、ウェイトトレーニング、 バスケットボール(6 METs)
消費カロリー:約360 kcal/時
自然の中で行うハイキングは、心肺機能を高めながら、特に脚や体幹の筋肉を鍛えるのに効果的です。道のりの傾斜や負荷によって消費カロリーは変動し、精神的なリフレッシュ効果も得られます。
8. ダンス、バトミントン( 5.5 METs)
消費カロリー:約330 kcal/時
リズムに合わせて楽しく体を動かせるダンスは、有酸素運動として心拍数を上げ、心肺機能を鍛える効果があります。スタイルによっては筋力の強化や体の柔軟性向上も期待できます。
9. パワーヨガ、卓球(4 METs)
消費カロリー:約240 kcal/時
静かに見えても体幹を鍛える効果があるパワーヨガは、全身の筋肉を使い、持続的なカロリー消費を促します。呼吸法とポーズを組み合わせることで、心肺機能を高めつつ体を引き締めます。
10. ウォーキング(3.5 METs)
消費カロリー:約210 kcal/時
初心者にも取り入れやすく、習慣にしやすい有酸素運動です。長時間のウォーキングは心地よくカロリーを消費し、姿勢改善や足腰の筋力アップ、メンタルヘルスにも良い影響があります。
以上が、消費カロリーが大きい運動やスポーツのベスト10でした。縄跳びが2位というのは驚きでした。このように「METS」を意識して、運動ごとの特徴を理解することで、効果的なダイエットや健康維持を行うことができます。
その他の運動・スポーツ競技
スポーツ競技は、それぞれ異なる身体能力を要求し、消費するカロリーも大きく異なります。競技の特性によっては、短時間で極めて高いエネルギーを必要とするものや、効率的にエネルギーを活用することで、長時間の持久力を求められるものまで様々です。参考にその他の運動や競技もみてみましょう。
100m走(20 METs)
消費カロリー:約1200~2000 kcal/時(短時間の運動換算)
100m走は、短時間に全力を出し切るため、瞬発力と筋力が求められます。消費カロリーは1レースあたりは少ないですが、練習やインターバルトレーニングでは短時間で高い消費量が見込まれます。
400m走(15 METs)
消費カロリー:約900~1500 kcal/時(短時間の運動換算)
全力で短時間に走り切る400m走は、最大のエネルギーを消費する競技です。スピードとパワーが求められ、心肺機能への負荷も大きく、短時間で高いカロリー消費が達成されます。
ウルトラマラソン(13 METs)
消費カロリー:約780~1300 kcal/時
ウルトラマラソンは非常に高い持久力が必要で、長時間にわたる全身運動です。走行時間が数時間から十数時間に及ぶこともあり、スポーツとしては極めて高いカロリー消費を実現します。心肺機能、筋持久力、精神力のすべてが試されます。
トライアスロン(12 METs)
消費カロリー:約720~1200 kcal/時
スイム、バイク、ランの3種目を連続して行うトライアスロンは、持久力と筋力が問われる複合スポーツです。全身を使い、各パートで異なる筋肉を鍛えるため、消費カロリーが非常に高くなります。
ボート競技(カヌーレース:12 METs)
消費カロリー:約720~1200 kcal/時
全身を使うカヌーレースは、上半身、体幹、脚を駆使してパワフルに漕ぎ続けるため、非常に高いカロリー消費が見込まれます。持続的な筋力と心肺機能が求められます。
クロスフィットトレーニング(10 METs)
消費カロリー:約600~1000 kcal/時
多様なエクササイズを組み合わせたクロスフィットは、全身の筋力と心肺機能を高め、短時間での高いカロリー消費を促します。インターバルトレーニング形式で行うことが多く、脂肪燃焼効果も抜群です。
まとめ
運動によるカロリー消費量を知り、目標に合わせて最適な運動を選ぶことは、ダイエットや健康維持に役立ちます。「METs」を活用した消費カロリーの計算を参考にし、自分に合ったペースと内容で続けてみましょう。日常活動も含めて、継続的に楽しみながらダイエットや健康維持に取り組むことで、より良い結果を手に入れてください!